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2025.03.08お知らせ

社会学専攻 天田城介ゼミが冬季フィールドワークを実施

 社会学専攻の天田ゼミの2024年度冬季フィールドワークとして、2024年12月18日(水)17:00~18:40、ハイブリッド形式(FOREST GATEWAY CHUO F511教室+Webex)にて、中津真美さん(東京大学多様性包摂共創センターバリアフリー推進オフィス特任助教)に「コーダ――きこえない親の通訳を担う子どもたち」と題する講演をしていただきました。


 中津さんは、「耳のきこえない親をもつきこえる子ども」である「コーダ」の当事者であると同時に、現在は東京大学多様性包摂共創センターバリアフリー推進オフィスの教員として聴覚障害学生支援にあたっており、コーダ研究の第一人者です。とりわけ、近著『コーダ――きこえない親の通訳を担う子どもたち』(金子書房、2023)は「ろう文化」と「聴文化」の狭間を生きざるを得ないコーダの生きづらさを見事に描き出した作品として高く評価されています。この作品をもとに、まさに「ろう文化」と「聴文化」の境界を生きるがゆえに、コーダが聞こえない親の通訳役割を担わなざるを得ない現実について講演していただき、境界を生きることの生きづらさを議論しました。


 参加者は25名(教員1名+学生24名(3年生14名+4年生10名)でした。中津さんにはオンラインにて参加していただき、学生はすべて対面で参加しました。「ろう文化」と「聴文化」の境界を生きるがゆえに、コーダが聞こえない親の通訳役割を担わなざるを得ない現実や、その中で感受する生きづらさについて講義していただいたことで、学生のコーダに対する理解も大いに深まり、活発な議論を行うことができました。とりわけ、当事者である中津さんの経験を踏まえた講義はきわめて刺激的であり、大変深い学びになりました。