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2022.04.28お知らせ

「学部長推薦図書コーナー」の展示について(ご案内)【再掲】

現在中央図書館2階に、学部長の新原道信先生がお薦めの図書が展示されています。


展示の模様はこちら


推薦文とともにご紹介いたします。


①『君たちはどう生きるか』、吉野源三郎、岩波書店、2006年。

父の親友のT先生がお亡くなりになる直前に「あなたがこれから学者となるのなら、ぜひまたこの本を読み直し、初心を忘れずにいてください」という言葉をいただきました。


②『自分のなかに歴史をよむ』、阿部謹也、筑摩書房、2007年。

直接話をしていただいた折に、阿部先生は、「最近のひとたちは、『知』は自分のものだと思っているけれど、中世の職人はそうじゃありませんでした。“智”はみんなのものであり『いただいたもの』だと思っていたのですよ」とおっしゃられました。


③『ストリート・コーナー・ソサエティ』、W.F.ホワイト、奥田道大・有里典三訳、有斐閣、2000年。

若き日のホワイトは、「無秩序で危険なスラム」とされていたボストンのイタリア系コミュニティに入り込み、地域に寄りそい、ひとにこころを寄せるフィールドワークを行った。この作品は、1943年に出版されて以来、今日に至るまで読みつがれています。


「学部長オススメの一冊」 は、


『復活の日〔新版〕』、小松左京、早川書房、2018年。


ウイルスによってもろくも崩壊する現代社会とそこでの光明を描いた本書(1964年初版)は「新型コロナ」下で生きる私たちの道標となります。小松は「さまざまな幻想がはぎとられ、断崖の端に立つ自分の真の姿を発見することができた時、人間は結局「理知的に」ふるまうことをおぼえるはずだ」という希望を本書にこめています。


『ストリート・コーナー・ソサエティ』は、社会学研究室にも配架されています。ぜひご利用ください。